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花巻まりか詩集『花びらが舞う』

著者=花巻まりか(はなまき・まりか)

B6判 ソフトカバー 88ページ

定価[本体1,400円+税]

2024年3月10日発行

在庫あり


タワーマンションの

低層階から外を見ようとする

向こう側が

どうなっているのか

知りたかった

土曜の夕方に

陽が落ちていく

ベランダに出れば

あの人と同じ空気を吸える

まだ乾かない洗濯物を

温める程度の

日差し

子どもたちの遠い歓声

誰かを裏切ることより

誰かを裏切らせる方が

気持ちいいと気づいてしまった


陽が落ちてしまう前に

洗濯物を取り込まなければいけない

(「秋空」全文)


詩人の新しい出立を告げる一冊。22篇を収録。

姜湖宙詩集『湖へ』

著者=姜湖宙(かん・ほじゅ)

B6判 ソフトカバー 108ページ

定価[本体2,000円+税]

2023年3月10日発行

在庫あり


 夜空を見上げた時にその美しさで涙を流したことはあるか? いつも零れ落ちてしまう、脆弱な存在たち。私はいつだってあなたに、一等すばらしい絵を与えたい。物語を与えたい。私の声を聞いて欲しい。星を数えた夜を、今でもはっきりと思い出すことが出来る。露の降りた芝生。ゆっくりと起き上がり、私は坂を下りて行った。

(「願い」より)


第一詩集。29篇を収める。第57回小熊秀雄賞受賞。

小見山転子詩集『詩、海、おにぎり』

著者=小見山転子(こみやま・てんこ)

A5判 ソフトカバー 92ページ

定価[本体2,000円+税]

2023年2月10日発行

在庫あり


小見山転子(竹村転子)の第2詩集。2013年から2022年までに書かれた作品から22篇を精選して収録。

地球の終焉、友達の最期、大晦日の夜更かし、晩酌のポテトサラダ。それはきっと誰にでもあるかもしれないこと。私だけの出来事ではなく、あなただけの出来事かもしれないこと。それらを抱えて生き延びようではないか。全ての生き物にいつか来るおしまいまで、どうにか生き延びよう。どんなふうにだっていいから。


栞=小林坩堝(こばやし・かんか)

「なぜ詩を書くのかと自問して、小見山は精神科病院の造形教室を舞台にしたドキュメンタリー『破片のきらめき 心の杖として鏡として』を「大好きな映画」に挙げ、「倒れてしまわないように/姿を見失わないように/死んでしまわない為にでなく/生きていく為に」書くのだと綴る。そしてその詩行を「あの映画を/また観たい」と結んでみせるのだ。誰にも譲れない大切な想い出たちが、現在形の祈りとなって立ち現れる瞬間の鮮やかさに息を呑む。あっけらかんとしてみえるその書きぶりが、却って小見山の傷の深さをあらわしているようでもある。」

(小林坩堝・栞文より)

『大谷良太全詩 二〇〇〇―二〇一六』

著者=大谷良太(おおたに・りょうた)

四六判 ハードカバー 120ページ

定価[本体2,200円+税]

2022年12月1日発行

在庫あり


1979年生まれの詩人・大谷良太の第一詩集『薄明行』(2006年)から第四詩集『午前五時』(2016年)までを網羅した、自選詩集の新決定版。単行本未収録作品7篇を含む。


収録詩篇:

『薄明行』全28篇

『ひなたやみ』抄23篇

『今泳いでいる海と帰るべき川』抄31篇

『午前五時』全24篇

他7篇

田中宏輔詩集『WHITE ALBUM。』

著者=田中宏輔(たなか・あつすけ)

四六判 ソフトカバー 160ページ

定価[本体2,000円+税]

2021年12月1日発行

在庫あり


外に出ると、幼い子供が、道にしゃがんでた

──何を、してるの

子供は、返事して、くれなかった

黙ったまま、もくもくと、何かを描いている

──どうして、口を、きいてくれないの

ぼくは、子供の、小さな影を、踏んだ

踏むと、ぼくは、手に、ローセキをもって

しゃがんでいた、足もとに描かれた、宇宙船や

怪獣たち、とても、なつかしかった

なつかしかったけど、ぼくには、描けなかった

立ち上がって、ぼくは、子供の姿をさがした

どこにもいなかった、どこにもいない

ローセキが、ぼくを捨てた、ぼくが

捨てられた、白い道には、だれもいなかった

(「ローセキ。」全文)

柏木咲哉画集『メッセージ・ボトル』

著者=柏木咲哉(かしわぎ・さくや)

B5判 ソフトカバー 76ページ

定価[本体2,200円+税]

2021年10月1日発行

在庫あり


幼少時より絵を描いて来た著者による、現時点での集大成ともいうべき初の画集。色紙に描くインスタントアート的なものからキャンバス作品まで、アクリル絵具を中心にした渾身の力作集。詩作も行う著者が〈夢想画〉と称し、日常を独自の目線で、ユーモラスな作風で描いている。


あとがき=畑中暁来雄(はたなか・あきお)、姜湖宙(かん・ほじゅ)

田中宏輔詩論集『「マールボロ。」の詩学』

著者=田中宏輔(たなか・あつすけ)

A5判 ソフトカバー 170ページ

定価[本体1,500円+税]

2020年11月25日発行

絶版


目次:

引用の詩学。

引用について。

Sat In Your Lap。

Cut The Cake。

Ommadawn。

The Show Must Go On。

Sweet Thing。

The Great Gig In The Sky。

ごめんね。ハイル・ヒットラー!

 なぜ、彼らは、出会ったのか。出会ってしまったのであろうか。彼らにとっても、ただ一つの違った光であっただけの、あの日、あの時間、あの場所で。それに、なぜ、彼らの光が、わたしの光を引き寄せたのであろうか。それとも、わたしの光が、彼らの光を引き寄せたのだろうか。いや、違う。ただ単に、違った光が違った光を呼んだだけなのだ。ただ一つの同じ光になろうとして。もとは一つの光であった、違った光たちが、ただ一つの同じ光になろうとして。なぜなら、そのとき、彼らは、わたしがそこに存在するために、そこにいたのだし、そのラブホテルは、そのときわたしが入るために、そこに存在していたのだし、そのシャワーの湯は、そのときわたしが浴びるために、わたしに向けられたのだし、その青年の入れ墨は、そのときわたしが目にするために、前もって彫られていたのだし、その缶コーラは、そのときわたしの目をとらえるために、そのガラスのテーブルの上に置かれたのだから。

(「Cut The Cake。」より)

犬飼愛生精選詩集『百年たっても僕らをこんな気持ちにさせるなんてすごいな』

著者=犬飼愛生(いぬかい・あおい)

四六判 ソフトカバー 94ページ

定価[本体1,300円+税]

2020年8月25日発行

在庫あり


収録詩篇:

『カンパニュラ』全16篇

『なにがそんなに悲しいの』全17篇

『stork mark ストークマーク』抄22篇

他、未刊詩篇6篇

あとがき

詩集紹介:

 本書は犬飼愛生の既刊の二冊の詩集全篇と2018年刊行の最新詩集からの抜粋、各種媒体発表作品と未発表作品を含む全61篇である。

 大学卒業後から20代後半に書き溜めた詩篇をまとめた私家版詩集『カンパニュラ』。ここには大阪の中心地で会社員として働く彼女の視点から見た、街のリアルや生々しい人間関係を想起させる若い詩篇が詰め込まれている。当時本人が行っていたポエトリー・リーディング用に書かれた関西弁の混じる作品や父の死を題材にした作品も入る、当時限定100部で刊行した作品集(絶版)である。

『なにがそんなに悲しいの』は2007年の第3回詩学最優秀新人賞受賞直後に刊行された、『詩学』投稿時代の作品を中心に編まれた詩集。12ヵ月連続掲載を目指して書き続けた犬飼の執念が光る作品が収録されている。最優秀賞受賞記念の書き下ろし作品「ミャムミャム・テ・オレ」や、本書タイトルにもなった「百年たっても僕らをこんな気持ちにさせるなんてすごいな」を含む全17篇。20代最後の作品集(絶版)である。

 前作から11年ぶりに2018年に刊行された『stork mark』で犬飼愛生は第21回小野十三郎賞を受賞している。本書ではその中から22篇を厳選して抜粋。出産・育児を通して揺れる世界の中で生まれた作品だけではなく、11年間で書き溜めた「常に読者を驚かせる小さな花火でありたい」と読み手を意識した作品スタイルを構築したといえる1冊である。 

 そのほかに小野十三郎賞受賞後に新聞社や商業詩誌からの依頼で書き下ろした数編や未発表作品を含む6篇を収録。全61篇でこれまでの犬飼愛生作品を一気読みできる詩集となっている。

かんみんじゅ絵本『にんげんへのみち』

著者=かんみんじゅ

変形サイズ ソフトカバー 40ページ

定価[本体1,200円+税]

2019年2月10日発行

在庫あり


ゆでたまごのまん月のひ、いつもにましてコヤン氏のちょうしはわるく、あたまはもやがかかるようにぶわぶわしろくなって、もうこれは、いよいよオシマイだ、とコヤン氏はおもった。ジョセフはそんなコヤン氏をみて、いった。

「コヤン氏、しぬまえに、なにかしたいことはないか?」

コヤン氏はしばらくかんがえて、こういった。

「にんげんを、みてみたい」

――にんげんとはなんだろうか。にんげんって、やさいなのかな?

死にかけの猫のコヤン氏とオバケのジョセフ。

いま、にんげんに向けた二人の旅が始まる。

田中宏輔詩集『Still Falls The Rain。』

著者=田中宏輔(たなか・あつすけ)

A5判 ソフトカバー 178ページ

定価[本体1,800円+税]

2018年5月10日発行

在庫あり


21世紀京都に立ち現れた、ビートの夜ーー。

ビート・ジェネレーションの旗手ジャック・ケルアックと、彼の元妻イーディ・ケルアック。イーディの自伝『You'll be Okay』の日本語訳刊行に合わせて、翻訳を手掛けた日本の詩人ヤリタミサコ氏が自作を朗読する会が行われた。その会に臨席し、感激した著者・田中宏輔が綴った表題長篇詩。他に、4つの詩論を併録。

田中宏輔詩集『みんな、きみのことが好きだった。』

著者=田中宏輔(たなか・あつすけ)

A5判 ソフトカバー 300ページ

定価[本体2,500円+税]

2016年12月10日発行

在庫あり


田中宏輔の第三詩集、復刻改訂版。散文を引用によって挟み込んだサンドイッチ詩など、引用を駆使した作品群に、数多くの叙情的な改行詩を含む、著者青年期のベスト・セレクション。

大谷良太詩集『午前五時』

著者=大谷良太(おおたに・りょうた)

B6判 ソフトカバー 78ページ

定価[本体1,400円+税]

2016年11月30日発行

在庫あり


取り違えているのかも知れないね、ただ

開き直りではないよ。反故のバラバラに散らかった書斎で

この記憶を、心底愛おしいと思えた。


7年の沈黙を経て綴られる、著者・待望の第四詩集。

田中宏輔詩集『詩の日めくり 第三巻』

著者=田中宏輔(たなか・あつすけ)

A5判 ソフトカバー 286ページ

定価[本体2,300円+税]

2016年7月1日発行

在庫あり


田中宏輔、晩年のライフワーク。21世紀の京都・四条河原町に出現したイエス・キリスト。『変身』の主人公、グレゴール・ザムザの変身前夜の物語。日本が戦争になっている状況。etc...詩や詩論、翻訳や創作メモを織り混ぜた複数のパラレルワールドからなる、「日記文学」のパロディー。第三巻。

田中宏輔詩集『詩の日めくり 第二巻』

著者=田中宏輔(たなか・あつすけ)

A5判 ソフトカバー 222ページ

定価[本体2,300円+税]

2016年7月1日発行

在庫あり


田中宏輔、晩年のライフワーク。21世紀の京都・四条河原町に出現したイエス・キリスト。『変身』の主人公、グレゴール・ザムザの変身前夜の物語。日本が戦争になっている状況。etc...詩や詩論、翻訳や創作メモを織り混ぜた複数のパラレルワールドからなる、「日記文学」のパロディー。第二巻。

田中宏輔詩集『詩の日めくり 第一巻』

著者=田中宏輔(たなか・あつすけ)

A5判 ソフトカバー 272ページ

定価[本体2,300円+税]

2016年7月1日発行

在庫あり


田中宏輔、晩年のライフワーク。21世紀の京都・四条河原町に出現したイエス・キリスト。『変身』の主人公、グレゴール・ザムザの変身前夜の物語。日本が戦争になっている状況。etc...詩や詩論、翻訳や創作メモを織り混ぜた複数のパラレルワールドからなる、「日記文学」のパロディー。第一巻。

田中宏輔詩集『The Wasteless Land.』

著者=田中宏輔(たなか・あつすけ)

解説=河野聡子(こうの・さとこ)、鳥居万由実(とりい・まゆみ)

A5判 ソフトカバー 134ページ

定価[本体1,500円+税]

2016年7月1日発行

在庫なし


1991年に「ユリイカの新人」としてデビューした田中宏輔の第二詩集、待望の復刻改訂版。エリオット『荒地』のスタイルに、ゲーテの『ファウスト』を嵌め込んだ、著者の代表的な詩集。この一冊において、著者の引用の手法が確立されたと言える。旧版未収録の河野聡子、鳥居万由実両氏による解説を新たに巻末に収める。

大谷良太小説集『ラスト・キッド』

著者=大谷良太(おおたに・りょうた)

B6判 ソフトカバー 142ページ

定価[本体1,500円+税]

2016年2月10日発行

在庫あり


「私の友人キエンが死んだのは、日本では梅雨の頃だった。留学先のハンガリーで、彼は自ら命を絶った。その報せを受けて二、三日経った雨の降る夕刻、私は郵便受けに一枚の葉書を見付けた。」


未刊行小説「ラスト・キッド」、「このわが馴染んだ岬に車輪よ三度至れ」の2篇を収録。

大谷良太詩集『Collected Poems 2000-2009』

著者=大谷良太(おおたに・りょうた)

B6判 ソフトカバー 200ページ

定価[本体1,800円+税]

2015年2月10日発行

絶版


1979年生まれの詩人・大谷良太の第一詩集『薄明行』(2006年)から第三詩集『今泳いでいる海と帰るべき川』(2009年)までを網羅した、自選詩集の決定版。単行本未収録作品7篇を含む。


収録詩篇:

『薄明行』全28篇

『ひなたやみ』抄23篇

『今泳いでいる海と帰るべき川』抄31篇

他7篇